【革製品ってどうやって出来ているの?】工房で普段使っている道具達をご紹介!! ~上級編~

こんにちは!

たまさとです☺️

前回は工房で普段使っている道具の〜初級から基本編〜をご紹介しました🧐

今回は〜上級編〜をご紹介致します!

お付き合い頂ければ幸いです😊

刻印

革にロゴや文字を刻みたい時、どうやっているでしょうか?わたしは最初、全部手作業で彫ったりしているのかな?と思っていましたが、全て鉄や真鍮の判子みたいなものがあって、それを革にプレスすることによって跡をつけているのです!

①革の表面を濡らす

刻印をする時、乾いたままの革の表面だと硬くてぱりぱりなので文字が入りにくいです。なので、水で少し湿らせてから刻印すると綺麗に文字やロゴが入ってくれます。

指を濡らしてサッと撫でる程度に湿らせます。
ナチュラルやキャメルなど、薄い色の革を濡らすと水の痕が残ってしまうので、濡らさずそのまま刻印することが多いです。

②プレス機にセット

上から強い力で押すために、プレス機にセットします。前回紹介した大きな裁断機でもよいですが、刻印をする時はだいたい小さい卓上プレス機を使っています。

革の下に鉄板やゴム板をひくと、より綺麗に文字が入りやすくなります。
卓上プレス機です。工房では「小ダング」と呼んでいます😌
小さい金型なら、小ダングでも楽に裁断できます。

③押す(プレスする)

セットしたら強い力でグンっと押します!力が足りないと薄ーく文字が入るだけで、革の性質上すぐ戻って消えてしまいます。なので、強くしっかり押すのがコツです。わたしはいつも力が足りず薄くなってしまうので、十二分に押しております😫

写真なので片手ですが、本当は片手でハンドル、もう片手でプレス機を押えて上半身の力を全部使って押しています💦

④出来上がり

綺麗にロゴが入りました☺️

栃木レザーは柔らくて文字が入りやすいですが、革の種類よってはなかなか入りにくかったりするものもあるので、その時はより強い力で押すので結構力仕事です🧐

ニス塗り

前回、目止め液でするコバ処理をご紹介しましたが、コバ(革の断面)に絵の具のような「ニス」と言う仕上げ剤を塗ることで、表面と同じような色に仕上げることが出来ます。革製品は革を何枚も重ねて縫い合わせていたりするので、その重ねた断面を綺麗に見せるためにニスを使っていることが多いです。

ニスにも沢山色があり、混ぜ合わせたりすることで革と同じ色に近づけていきます。
スマホケースのカメラ穴です。
金型で抜いたあと、断面を綺麗にするのにニスを使っています。

ミシン

革製品を作る工房で、一番大切な道具が「ミシン」です。ミシンにも「革用」と「布用」があり、使う場面、縫い目、セットする部品、縫い心地などなど、色々な違いがあります。

布用ミシン

布用のミシンです。
机と一体型になっています。
革用のミシンと比べて音は静かで、縫い心地も優しい感じです😊
コンピューターが着いているので、設定を変えると難しい縫い方をすることも出来ます。
ハレルヤでは、主にデニムの商品を作るのに使われています。
針が着いている所の下の盤は目盛りが付いていて、縫い幅の目安にするのに便利です。
マスキングテープが付いている白い物は磁石になっている定規です。
縫い目が真っ直ぐになるように定規に沿って縫っていきます。
こんな風に縫っています😊

革用のミシン

革用のミシンです。
布用と違って机と一体型ではなく、本体がむき出しで腕が一本伸びている形ですね。
何故かと言うと、布製品は大体のものは平たい台に置いて縫うのですが、革製品は手で持ちながら縫うことが多いからです。
腕の部分です。
縫うものを回転したり動かしやすいように、このような形状になっています。
布よりも分厚く硬い革を縫い合わせるので、縫い心地もしっかりしていて馬力があり、音もサクッサクッと革に針が刺さる音がします。
こちらにも定規が付いていて、縫うものの形によって左右の部分を使い分けています。
左の平らな方は側面が真っ直ぐで角張っているもの、右の丸みを帯びている方は側面が丸くなっているものを縫う時に使っています。
こちらのミシンも、専用の鉄板を取り付ければ平台にすることが出来ます。
平らにして直線を縫うだけの時によく使います。

ミシンの針と縫い目

布用と革用、ミシンに着いている縫い針にも違いがあります。そして、針によって縫い目の雰囲気も変わります。

写真ではわかりにくいですが、革用の針は分厚い革が重なっているものを縫うので太くて長いです。布用の針は、素材自体薄くて柔らかいので、革用より細くて短いです。
針先の形も違っていて、布用は丸針と言って針先が丸くなっているものを使います。革用は菱針といって、針先が菱形になっているものをよく使います。
以前、~初歩から基本~でご紹介した、菱目打ちと同じですね🧐
縫い目にも違いがあって、丸針だと直線の真っ直ぐな縫い目ですが、菱針は少し斜めの独特な縫い目になります。
菱目打ちで穴を開けて手縫いした時もこんな縫い目になります。
ですが、強度で言うと丸針の縫い目の方が丈夫で革が切れにくいので、カバンやポーチの縫い合わせの時は丸針を使ったりします。

最後に、、

皆様いかがでしたでしょうか?

前回の記事に続き、普段工房で革製品を作るとき、どんな道具を使っているのかをご紹介させていただきました☺️

既に知っている方もいらっしゃれば、もしかしたら「こんなものを使っているのか」と思われた方もおられるかも知れません。

少しでも皆様に、革製品の成り立ちを知っていただく機会になれば幸いです😊

私自身、ハレルヤで働かせていただいて学ぶことが多い毎日です。

職人になるには長い長い道のりですが、沢山のことを経験して、皆様の生活を豊かにできるような商品を作って行けるように精進して参ります😌

長々とお付き合い頂き、本当にありがとうございました!

次回も、読んでいて実りのある記事を書かせていただこうと思います!🥰

それでは、👋

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