数ある財布の中でも最もポピュラーな革財布。

最近は革財布にもいろんな種類があり、自身の好みに合わせた革財布を愛用している人も多いと思います。

ただ、普段から肌身離さず持ち歩いている財布は傷もつきやすく手入れが大変ですよね。

普段あまり手入れをしたことがない人もいるかと思いますが、せっかくお気に入りの革財布も目立った傷などがあると台無しです。

革財布の傷は、正しい方法で対処すれば簡単に消すことができます。

今回は「革財布についた傷を消す方法」について具体的に紹介していきます。

紹介されているような専門の道具を揃えるのが難しい、、、とりあえずの応急処置がしたい、、、。そんな場合にきっと使える、家庭でもすぐにできる「日用品を使ったメンテナンス方法」も最後にご紹介したいと思います。

革財布の傷を消す方法

では、早速「傷を消す具体的な方法」を紹介していきます。

まず、一言に傷と言ってもいろんな種類の傷があり、人によって傷の度合いも違ければ、革(財布)の種類も違います。

自分の状況に合わせた対応をすることが大切なので、最適な方法を選びましょう。

指や布で擦って消す

革財布は、軽度な傷であれば指や布で擦るだけで消すことができます。

多少の傷なら指や布で擦って消す対応で十分でしょう。

しかし、指や布で擦って消す場合は、擦った部分だけ若干色が濃くなったり光沢が出てしまう場合があります。

仕上がりが綺麗ではないので、指や布で擦って傷を消す方法は「応急処置」程度に考えるのが良いでしょう。

ブラシとレザークリームを使って傷を消す方法【おすすめ】

一番おすすめしたい傷の消し方は「ブラシとレザークリームを使った方法」です。

ブラシとクリームを使えば、傷を綺麗に消せるだけでなく革の手入れにもつながります。

この方法であれば下記のように、傷を消すだけでなくツヤ出しの効果もあり、味のある財布になります。

では、具体的な方法を解説していきます。

まずは必要なものを用意しましょう。

必要なもの

  • 馬毛ブラシ
  • レザークリーム
  • 柔らかめの布

①ブラッシングしてゴミを落とす

はじめにブラッシングを行い、革財布についているほこりやゴミを落とします。

ブラッシングを丁寧に行えば、この時点で細かい傷は目立たなくなります。

おすすめはコロニルの「馬毛ブラシ」

財布以外の革製品全般に使えるので、1本持っていて損はないでしょう。

②柔らかい布で表面を乾拭き

クリームを塗る前に柔らかい布で乾拭きして、さらに表面を綺麗にします。

ここで使用する布の理想は、綿素材の柔らかい布です。

おすすめはコロニルの「ポリッシングクロス」

※着なくなった肌着などでも代用できます。

③レザークリームを塗布する

乾いた布で適量(直径1cm程の量)のレザークリームを取り、円を描くように塗りこんでいきます。

傷が目立たなくなるまで丁寧に馴染ませていきましょう。

全体に馴染ませたら革財布に栄養がしっかり浸透するまで5分程度待ちます。

おすすめのレザークリームはコロニルの1909シュプリームクリームデラックス

皮革への浸透力に優れたシダーウッドオイル、ラドリン等を配合した最高級栄養クリーム。

④表面を磨く

レザークリームを塗布してから5分以上経ったら2度目のブラッシングを行います。

ここでは①のブラッシングに比べて多少力を入れて表面を磨いてください。

しっかりめに磨くことで革の傷が馴染み、艶も生まれます。

⑤仕上げの乾拭き

最後に、余分なクリームやほこりを乾拭きで拭き取ります。

ここで紹介した方法が、多くの革財布に効果的な「傷を消す方法」です。

革の種類ごとに適した傷の対処法

先述の方法こそが多くの革財布に適した傷の消し方なのですが、革財布に使われている革にも複数種類があるため一部適さない素材も存在します。

革財布の革には大きく3種類あり、それぞれに特徴があります。

ここでは、各種の特徴と最適な傷への対処法を紹介します。

オイルレザー

オイルレザーは最も傷が目立ちにくい素材です。

ヌメ革の時にオイルが含まれているため、多少の傷であれば使っているうちにオイルが馴染み、自然と目立たなくなります。

むしろ多少の傷は、革製品の醍醐味である「経年変化(エイジング)」したとき、逆に味わい深くなることもあります。

傷を消すためにというよりは、手入れとしてレザークリームとブラシで定期的なセルフケアを行いましょう。

ヌメ革

ヌメ革はオイルを含んでいないため、オイルレザーに比べてとても傷つきやすい素材です。

皮脂や日光によって「経年変化(エイジング)」しやすいのが特徴で、もっとも革本来の味わいを感じることができます。

傷がついた場合は、レザークリームとブラシを使った方法で対処しましょう。

スウェード(起毛系)

スウェード(起毛系)は3種類の中でもっとも傷が目立たない素材です。

傷がついても指やブラシで馴染ませれば大抵の傷は目立たなくなるため、それ以上のケアは不要です。

逆に、クリームやオイルを使用するとスウェード特有の肌触りの良さがなくなりかねないため、クリームやオイルを使わない方法でケアをしましょう。

革財布に「消えない傷」がついた場合の対処方法

傷の度合いがひどく消えない傷がついた場合は、補修用のアイテムを使うか、プロに依頼しましょう。

補色クリームやレザーマニキュアを使う

破れがあったり傷の度合いがひどい場合は、補色クリームやレザーマニキュアを使って傷を目立たなくすることが可能です。

使い方は、どちらも少量を傷部分に塗布し、布やブラシで磨いて全体に馴染ませることで傷が目立たなくなります。

ただこの方法は色の調整が難しいので、黒やキャメルなど一般的な色の財布の場合に使える方法かと思います。

もちろん複数の色を混ぜることで「色の再現度」を高めることも可能ですが、正直慣れていない人にはあまりおすすめできません。

補色クリームの例:サフィール(SAPHIR)の「レノベイティングカラー補修クリーム」

レザーマニキュアの例:M.モゥブレィの「レザーマニキュア」

日用品でできるレザーの傷消し、お手入れ

革製品を長く、綺麗に使おうと思えば今回紹介したような用具をある程度揃えることをオススメしますが、最後に日用品でできる簡易メンテナンスをご紹介したいと思います。

■レザー小物をお手入れしたいが、元が安価な小物のため専用の道具を揃えるのに躊躇している方

■急に付いてしまったキズの応急処置をしたい方

そんな方に是非読んでいただきたい内容となっています。

歯ブラシとハンドクリームで革の傷が消える

まず用意していただきたいのは

■ 歯ブラシ(できるだけ毛先が柔らかいもの)

■ 柔らかい布 (肌着など繊維が毛羽立っていないもの)

■ ハンドクリーム(ニベアクリームなど)

これだけになります。

それでは順番にやっていきましょう。

歯ブラシで傷部分を含めて全体をブラッシングします。

柔らかい布で全体の汚れや埃をやさしく拭き取り、表面を綺麗に整えます。

硬い歯ブラシだとブラッシングすると革の表面を傷つけてしまうので、できるだけ柔らかい歯ブラシで、目立たない箇所で試してから行うようにして下さい※

ハンドクリーム(ニベアなど)を少量ずつとり、布で丁寧に塗り込んでいきます。その後5分程度浸透させます。

歯ブラシで傷部分を目立たなくなるまでブラッシングし、全体も馴染ませるようにブラッシングします。

最後に乾いた柔らかい布で全体を乾拭きしたら完成です。

工程は以上です。

実は前半に紹介した「馬毛ブラシ」を「柔らかい歯ブラシ」に。

「レザークリーム」を「ハンドクリーム」に置き換えただけの、簡単メンテナンスでした。

作りや成分が似ているので簡単メンテナンスなら日用品でお手軽にできてしまう。応急処置にピッタリの方法かと思います。

もちろん、絶対に失敗できない大事な品物は専用の道具か専門の業者さんを頼ることをオススメします。

 

どうしようもない場合はプロに修理依頼すべき

自分ではどうしようもない傷の場合は、革製品修理・リペアの専門店などのプロに依頼をしましょう。

最終手段ですが、やり慣れていないセルフケアで対処するよりもこちらの方が確実です。

経験豊富なプロが「再塗装」や「専用樹脂で傷を埋める方法」で修理対応するため、無理だと諦めていた傷も目立たなくすることができます。

料金的には5,000円前後で修理対応しているお店が多いです。

革財布に「消えない傷」がついてしまっても、プロにお願いすれば元どおりになる可能性もあるのでまずは問い合わせてみましょう。

日々の手入れで傷の予防をして革財布を育てる

今回は革財布についた傷を消す方法について紹介しました。

毎日のように持ち歩く財布だからこそ、傷がつきやすく日々の手入れが重要です。

傷がついてしまった時のケアはもちろんですが、定期的な傷のケアが革財布の手入れに繋がります。また、定期的に手入れをすることが傷の防止にもつながります。

多くの革財布で、傷がつきやすい一番の原因は「乾燥」です。

その「乾燥」を防ぐためにも今回紹介したブラシとレザークリームを使って傷を消す方法を参考にしていただき、革財布の傷のケア・傷防止を行なってくださいね。

そして、お気に入りの革財布を長く愛用していただければと思います。




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