目次
革製品を買って、さあ今からお手入れをしよう!と思っている方。革製品を汚してしまった方。 お手入れしたいけど、お手入れにオイルやらクリームやら色々あって、どれを使ったらいいのかわからない!と困っている方。 そんな方に一度読んで頂きたいと思います。
- 「どんな時にクリームを使ったお手入れをするといいのか。」
- 「クリームを使うお手入れの頻度は?」
- 「注意することとかある?」
等、クリームを使ったお手入れをする前に知っておくと、お気に入りの革製品がもっときれいに長持ちする、革製品のお手入れ用クリームのちょっとした豆知識をご紹介します。
【革製品のお手入れ】皮革用クリームを使い長持ちさせるメンテナンス方法まとめ

革製品を買って「さあ今からお手入れをしよう!」と思っている方。革製品を汚してしまった方。 お手入れしたいけど、お手入れにオイルやらクリームやら色々あって「どれを使ったらいいのかわからない」と困っている方。 今回の記事は、そんな方に一度読んで頂きたいです。
・「どんな時にクリームを使ったお手入れをするといいの?」
・「クリームを使うお手入れの頻度は?」
・「注意することとかある?」
など、クリームを使ったお手入れをする前に知っておくと、お気に入りの革製品がもっときれいに長持ちする、革製品のお手入れ用クリームのちょっとした豆知識をご紹介します。
【効果別】革製品のお手入れに使うクリームの3つの種類
「お手入れ」とだけいっても、柔らかいタオルでふき取ったり、皮革用クリーナーを使ったり、皮革用クリームを使ったりと方法は様々。
今回はクリームに特化してご紹介しますが、皮革用クリームの中でも効果別で様々な種類があります。
まずは効果別でどのようなクリームがあるのか見ていきましょう。
乳化クリーム
革への栄養補給効果が高いクリーム。浸透性が高く、念入りにケアをしたい!という方に適しています。 主にビンに入っているタイプやチューブタイプがあります。 CollonilのSUPREMEシリーズは革ケアの最高品質としてプロも使用するクリームです。
ワックスクリーム
革に対する艶出しや防水効果が高いクリーム。浸透性は低いので、革靴などのお出かけ前ケアに適しています。ツヤや光沢を出すのに優れているクリームで、いわゆる「靴墨」です。
デリケートクリーム
マットな質感が特徴の革 / ラムスキン(仔羊)やキッドスキン(仔山羊)など牛革に比べ断然柔らかい革 / かなり薄い茶色の革を用いた靴には最適で、シミになりにくいクリーム。シミになりにくい分、光沢を与える効果は低いのですが、汎用性の高いクリームです。
オススメの革用クリーム10選
革製品のお手入れにおすすめのクリームを10選紹介しております。
どれを使えばいいか迷っている方は下記の記事を参考にしてください。
革製品のお手入れで使うクリームで知っておきたい事とは?

皮革用クリームの中でも種類があることはわかりましたが、お手入れ中に注意する点や、皮革用クリームを使う頻度、どんな時に使えばいいのかなど、使う前に知っておいた方が良いことをご紹介します。
皮革用クリームを使った革製品のお手入れの効果
皮革用クリームは水分 / 油分 / 毎の特徴によって効果は変わりますが、全体的なところでいうと、
- 適度な水分と油分などを補給してくれる
- 革を柔らかくする
- 汚れやカビをキレイに落とす
- 艶だし
- キズの保護
などの効果があります。
皮革用クリームを使った革製品のお手入れのおすすめ頻度
クリームを使ったお手入れは頻繁にやる必要はありません。
革の種類によっても変わりますが、大体1カ月に一度のお手入れがベスト。念入りに手入れをしたいという方は2週間に一回程度でも大丈夫です。
それ以上こまめにクリームを使うと、逆に良い革の状態を保てないので注意が必要です。 しかし、タオルで乾拭きは日常的に行いましょう。乾拭きを日常的にするかしないかで、月に一度のクリームによるお手入れの効果も変わってきます。 乾拭きだと手間もかからないので、毎日の習慣にしたいお手入れです。
革製品のお手入れ前に準備するもの
今回のお手入れで使用したお手入れアイテムは全てコロニルというブランドのケア用品です。 Collonil(コロニル)は、100年以上の歴史を持つドイツザルツェンブロッド社の”靴と皮革”のケア・アイテムを扱う老舗メーカーで、100年以上の歴史を持っており、世界約100か国で愛用されています。
乾いた布(理想は綿素材の柔らかい布。着なくなった肌着などでもOK)

クリームの塗布、仕上げの乾拭きなど幅広く使用できるクロスです。 今回使用したもの:コロニルの「ポリッシングクロス」毛足の短いコットン製。
ブラシ

ホコリや表面の汚れを落とす時や、栄養クリームを比較の奥まで浸透させて仕上げる際に使用します。 今回使用したもの:コロニルの「馬毛ブラシ」
クリーム

革へ栄養補給をし、艶と潤いを与えます。 今回使用したもの:コロニルの「1909シュプリームクリームデラックス」皮革への浸透力に優れたシーダーウッドオイル、ラドリン等を配合した最高級栄養クリーム。
防水スプレー

最後の仕上げにスプレーを使って栄養補給をします。 今回使用したもの:「1909シュプリームプロテクトスプレー」保革成分としてシーダーウッドオイルを配合した防水スプレー。通気性を損なわずに防水効果を与え、シーダーウッドオイルが皮革に栄養を補給します。
皮革用クリームでの革製品のお手入れのやり方8ステップ
今回参考として使用するのはハレルヤの「オールレザー長財布」 エイジングしやすい革で、普段の使用でもどんどんエイジングしていくのでケアの仕方によって自分好みに育てていけるお財布です。
①ブラッシング

まず行うのは、クリームを塗る準備です。 ブラッシングをして、革製品についているほこりや汚れをとります。
歯ブラシをするときのような軽い力加減で革の表面を掃き、漏れのないように丁寧に汚れを落とすことがポイントです。
②柔らかい布で乾拭き

ブラッシングをした後、天然素材の柔らかい布で乾拭きをし、革製品を綺麗にします。
オイルを塗る前に、革の表面のほこりや手垢を布で落とすのです。汚れやほこりが革に沈着してしまわないように、必ず拭きあげましょう。
縫い目も忘れずに拭いてください。
③適量のクリームを取る

乾いた布に直径1cm程の量のクリームを取ります。
④クリームを塗る

いよいよ革製品にクリームを塗っていきます。円を描くように塗っていくと良いです。
クリームは、革に栄養を与えて、潤いや艶をだしてくれます。まんべんなく、優しく塗っていきましょう。
クリームを塗る前に革製品の目立たない部分で試し塗りをする事をおすすめします。
⑤再びブラッシングをかける

再びブラッシングをしますが、その前に、革製品に栄養がしっかりと浸透するまで5分は待ちましょう。 待った後、革製品の縫い目に入りこんだ余分なクリームやホコリを落とすため、再びブラッシングをします。
⑥再び乾拭き

ブラッシングの後、最後の余分なクリームやホコリを、乾拭きをしてふき取ります。
⑦仕上げの防水スプレー

防水スプレーをかける前に、もう一度、革製品にホコリ等がついていないか、確認をしましょう。
布を持ち、財布から30cmほど放して、財布全体に防水スプレーをかけます。ここでポイントなのが、1度防水スプレーをかけたら、財布の表面に触れないように自然乾燥させること。 (防水スプレーが乾く前に表面に触れると、手の跡が残る可能性があります)
仮に手の跡がついてしまったら、防水剤を乾いた布でふき取ってからもう一度かけましょう。
乾いたら、もう一度防水スプレーをかける工程を繰り返します。2回繰り返すことで、防水効果が高まります。革製品は濡れてしまった時が一番お手入れに手間がかかります。 この工程はしっかりと行いましょう。
⑧直射日光の当たらない場所で保管
お手入れが完了したら、直射日光の当たらないところで保管しましょう。
風通しの良い場所に置いておくことがポイントです。
お手入れの参考動画
2023年10月追記 画像だけではなかなかイメージできないという時は下の動画をご覧ください。
皮革用クリームでの革製品のお手入れの注意点3つ
皮革用クリームを使用して革製品をお手入れする際に、注意するポイントをご紹介します。
①お手入れの前に目立たない部分でテストする方が安心
皮革用クリームを使用してお手入れをする場合、革の表面仕上げ方法を考慮しないとシミや色ムラを生じる恐れがあり、かえって革の外観を損なう原因となります。
お手入れをする前にあらかじめ目立たない部分でテストし、色落ちやシミ等ができないか必ず確認してから全体に使用するようにしましょう。
②布は常にきれいな面を使う
布を使用する際には、常にきれいな面を使うようにしましょう。
汚れたらすぐに使用する面を変えることが重要です。
③濡れた場合は素早く水分を拭きとり乾かす
革製品は一般的に水に弱いと言われています。それは、革の表面から水が内部に浸透して繊維を柔らかくし、型崩れを起こしてしまうからです。
そのため、濡れた場合は素早く水分を拭きとり乾かすように心がけてください。
拭き取る際は水分を伸ばさず、押して拭き取ることが大切です。
【お悩み別】革製品のお手入れのやり方

軽度のカビが気になる場合
革製品は、布やビニール素材の製品に比べてカビが生えやすいと言われています。カビには様々な種類がありますが、軽度の白カビであれはご家庭で対処可能です。
まずは、清潔なタオルを水につけて固く絞り、そのタオルでカビの生えている箇所をこすりましょう。
状態を見ながらドライヤー(温風・冷風交互)で乾かします。
その後、クリーム状のクリーナーをウェスで塗ることで、汚れを落としつつ保湿してください。
最後に布で乾拭きしましょう。
軽度のシミが気になる場合
雨や水などによるシミは、水が広がり通った跡が残ったものです。軽度なものであれば、馴染ませ、目立たなくすることができます。
まずは、清潔なタオルを水につけて固く絞り、そのタオルでシミとシミでない部分の境界線をぼかすイメージで軽く革の表面を拭きましょう。
その後、ドライヤー(温風冷風交互)でシミの部分とシミでない部分を一気に乾かします。
作業後は日常の革製品のお手入れをするよう心がけてください。
革製品のお手入れに使えるクリーム以外のアイテム4選
最後に、革製品のお手入れに使えるクリーム以外のアイテムをご紹介します。
クリーナー
汚れを落とすために使用します。チューブ入り、ビン入り、エアゾールタイプ(スプレー式)、消しゴムタイプがあります。
性質は弱酸性、中性とアルカリ性があり、アルカリ性の場合汚れを取る力が最も大きいのですが、革の色落ちも大きいので取り扱いには注意が必要です。
他に、汚れ落としとともに防水、つや出し、柔軟効果、防カビ効果、保革効果をうたったものもあります。
綿棒
布では落としきれない細かな部分の汚れがある時に、綿棒が活躍します。
使用する綿棒は、一般的にご家庭で使われているもので構いません。
数本用意し、常に清潔なものを使用できるようにしておきましょう。
保革油
ペースト状、液状、半固形、エアゾールタイプがあり、革に柔軟性を与え、革の割れを防止します。
防水剤
エアゾールタイプが主流で、成分はシリコンやフッ素化合物です。他に、革クリームの中に防水効果を兼ね備えたものもあります。 これらを使用する時は、革の種類(動物種ではなく、革の表面仕上げの状態:例えばスエード、ヌバックなど起毛革、素上げ、塗装仕上げなど)に合ったものを選び、あらかじめ目立たない部分で色落ち、シミやムラができないかテストすることが必要となってきます。
まとめ
気合を入れて「革のお手入れをしよう!」と思っても、事前に知っておきたいことや必要なものを知っていてお手入れするのと、知らないままするのでは革の変化も大きく変わっていきます。
革製品はとってもデリケートで、扱い方の違いがきちんと革の質感や色味に現れます。毎日お風呂にはいって体を洗うように、毎日優しい布できれいに拭いてあげましょう。そして月に一度のクリームのお手入れは、事前にテスト塗りをしてみて、より魅力的な革小物に仕上げてくださいね。
毎日のお手入れ習慣と月に一度のクリームで、愛情たっぷりでオンリーワンの革製品に育てていきましょう。
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